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2016/04/26

春だ!パリ近郊のパークに行ってみよう!

 春到来。パリにも花冷えがあるのだろうか?
今週は雨がちで、気温も下がったパリだが、暖かった先週、晴れ間を見つけて、パリ近郊の広い公園を訪れてみた。
八重桜、チューリップ、水仙など、さまざまな花があふれる2016年4月のパリ近郊のパークを写真で紹介する。

1、バガテル公園 (Parc de Bagatelle、ブローニュ)
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 バラの品評会で知られているが、初春でも、秋でも、四季折々にさまざまな花が咲き、クジャクが羽を広げ、楽しめる公園。
 ここは、アルトワ伯爵(マリー・アントワネット義兄)とマリー・アントワネット(1755年-1793年)が賭けをして、1777年に、たった64日間で、城と庭園が建設されたのが始まりだそう。設計図は一夜で描かれ、900人が建設工事に動員されたとか。庭園はアングロ=シノワ様式で、フランス革命前夜に誕生し、激動の時代を迎えたことになる。

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 イギリス人貴族の父子二代の所有時代を経て、20世紀の初頭、所有者であったリチャード・ウォレス(Sir Richard Wallace,1818-1890)の死後の一時期、分売の危機に陥るが、1904年パリ市が購入、都市公園として再生している。
 1907年以来、バガテルのバラ園で、バラ新品種の国際品評会が開催され、6月にバラを見るため訪れる観光客、行楽客も多い。バガテル・バラ園には、1200種におよぶ約10000本のバラが植えられている。

 公共交通機関で行く場合、北駅発着の43番バスか、ポルト・マイヨー発着の244番バスで。2016年6月2日から11月1日まで入場料6.00 €。冬から春にかけては無料。イベントで入場料が変わったり、入場制限がある場合もある。

https://fr.wikipedia.org/wiki/Parc_de_Bagatelle
http://equipement.paris.fr/parc-de-bagatelle-1808

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2、ソー公園(Parc de Sceaux)

 4月だ、花見に、ソー公園に行こう!公園のほぼ中央に100本以上の八重桜が植えられた場所があり、今月の第三日曜、ほぼ満開になっていた。パリや周辺在住の日本人が花見に集まるばかりでなく、国籍問わずたくさんの人でにぎわっている。城の周りでは、正装で結婚の姿を撮影するカップルも多かった。
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 フランスのパリの南郊外ソー(Sceaux、オー=ド=セーヌ県)にある公園。造園家ル・ノートルによって設計された。200ヘクタールの広さを持つ。公園の運河沿いを歩くだけで気持ちのよい1時間-2時間程度の散歩コースになる。

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 1661年にパリの公証人によって小さな城が建設されたのが始まり。1670年に、国王ルイ14世(1638-1715)の宰相コルベール(1619-1683)が、ここを購入。造園家ル・ノートル(1613-1700)を雇い、豪華な城と庭園を築かせた。コルベールの息子のセニェリー侯爵(1651-1690)が跡を継ぎ、領地を拡大、噴水や滝などが点在する美しい景観を造らせた。建築家ジュール・アルドゥアン=マンサール(1646-1708)の設計によるオランジュリーも建てられた。

 さまざまな所有者の手を経て1923年、セーヌ県がこの地所を購入。建物と彫刻は歴史的建造物に指定され、公園全体が一般公開されるようになった。

RERのB線で、RER B線でSceaux(ソー)またはParc de Sceaux(パーク・ド・ソー)または La Croix-de-Berny(クロワ・ド・ベルニ)またはBourg-la-Reine(ブール・ラ・レーヌ)下車。いずれも駅から公園まで徒歩5分-10分程度。La Croix-de-Bernyで下車するのが公園までの道は分かりやすいと個人的に思うが、公園敷地が広大なので、ここから博物館にもなっている城は遠い。入場無料。

http://domaine-de-sceaux.hauts-de-seine.fr/

ソー公園



3、サン・クルー公園(Parc de Saint-Cloud)
 同じく造園家ル・ノートルの設計による公園。古城は1870年の火災で失われてしまったが、460ヘクタールの庭園は、様式美を備え、パリ近郊でも屈指の美しさを誇る。遠くに小さくエッフェル塔も見える。

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 サン・クルー城と庭園は、1658年に、フランス国王ルイ14世の弟であるオルレアン公フィリップ1世がつくった。1785年、ルイ16世は王妃マリー・アントワネットに頼まれて城を手に入れた。19世紀を通じて、城はフランス史の数々の重要な舞台となってきた。

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 ナポレオン・ボナパルトは、ブリュメールのクーデターをここで起こし、城をお気に入りの住居とした。1810年、ナポレオンとマリー・ルイーズ・ドートリッシュの法律婚が城で行われた。1830年7月、シャルル10世は、憲章の廃止を盛り込んだサン・クルー布告に城内で署名した。これをきっかけに彼は王位を追われた。

 1870年、サン=クルー城内にて、プロイセンへの宣戦布告が行われる会議が開催された。同年10月、パリ包囲戦後にプロイセン軍が城を占領した。プロイセン軍は城の火事を放置し、城は焼失した。

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 70番バス終点。またはサン・ラザール駅L線でSaint Cloud(サン・クルー)下車。車で行った場合、迷うことはないと思うが、徒歩の場合お奨めの小さな入り口二か所あるのだが、入り口が分かりづらい。詳しい地図持参を勧める。


https://fr.wikipedia.org/wiki/Parc_de_Saint-Cloud

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4、パリ花公園(Parc floral de Paris、ヴァンセンヌ)
 ここにも八重桜が10本ほどあり、満開を迎えていた。水仙も綺麗に咲き誇り、奥にはチューリップがたくさん咲き誇るスペースも。花でたくさんの公園だ。

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 パリ市が、軍事施設ばかりに占められていた東のヴァンセンヌの森を西のブローニュの森のように、市民に親しめる森にしようと1969年に開館した。31ヘクタールの敷地を持つ。波の形の石畳、レストランの屋根の形など1964年の東京オリンピック時代の日本ブームに影響を受け丹下健三氏の東京の国立代々木競技場を連想させる造りになっているそう。28棟の離れの建物は、桂離宮をイメージしたという。とはいえ、wikipediaフランス語版を読むまで、ここを訪れても、私自身は日本の影響を感じていなかった。

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 地下鉄メトロ1番線で最終停車駅 Château de Vincennes(シャトー・ド・ヴァンセンヌ)で下車。徒歩10分。北駅発着の46番バスなら公園入口前に停留所がある。冬の間から5月までは無料。6月から9月末まで入場料大人6 €。夏の間は入場料さえ払えばコンサートを場内で楽しめることも。

https://fr.wikipedia.org/wiki/Parc_floral_de_Paris

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追記
バンセンヌ1
この写真は、花公園内の写真ではなく、地下鉄駅から花公園まで歩く道で、八重桜が満開に。ヴァンセンヌ城を背景にした八重桜を撮影しました。
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